施術例

60代女性、50肩(肩関節周囲炎)果たしてその原因は

60代女性、左腕が痛みで肩の位置よりも上にあげることが困難。

腕を上げられない女性

病院から各種療法を試すが効果なし、つらくなっていった肩の症状

整形外科を受診。画像診断の結果、肩関節付近にカルシウム沈着が原因と思われるがまだ初期の段階なのでリハビリなど運動をすることで治るでしょうということでリハビリを開始。
しかし当初、痛みはあるが腕を頭上まで上げることはできていた
リハビリを重ねるうちに肩よりも挙上することができなくなる。
その後、リハビリを止め接骨院、鍼灸治療などの治療法を試すが改善はない。
最近では朝、両手がむくみ強張るようになり手が握りづらい
両足裏の指の付け根から先がしびれるような違和感があり気持ちが悪い。
上記のような状態で来院されました。

検査結果はエネルギーの低下、原因にアプローチで改善

理学的検査、神経学的検査の結果、酸素不足によるエネルギー(ATP)の産生低下で肩に痛みが出ていることが判明。
神経的刺激と呼吸筋の調整と呼吸改善を行うことで腕は痛みなく頭上まで上がることができました。
2回目の来院時には少し痛みはあるが腕・肩の動きはかなり良くなった。朝、手のこわばりはほとんど感じなくなり、足裏指の付け根から先のシビレは半分ぐらいになったと喜んでいただけました。
あと数回の調整は必要と思われますが快適な日常を過ごす事ができるようになる日も近いと思われます。

神経学に基づく検査とアプローチで、

検査と施術内容は以下の通りです。
専門的な内容ですが興味のある方はお読みいただけると幸いです。

筋肉の検査

筋のトーンは下肢、右上肢が低下。患側である左側の上肢に関しては烏口腕筋と大円筋が低下しているのみで後の筋に関してはトーンが亢進して力が強くなっている状態。

中枢の神経検査
  • 輻輳反射:左低下
  • 対光反射:左低下
  • 聴覚路検査:左受容野低下
  • サッケード:右低下(左前頭眼野)
  • パースート:左低下(左前頭眼野)

自分で腕を上げていくと痛みが出るが力を抜いてもらい私が腕を持ちあげていくと痛みはない。

感覚の検査

両足裏は感覚検査の結果、痛覚過敏によるシビレと判明
(痛覚が低下した状態でしびれたように感じるのはシビレ感と言います)

ニューラルヒーリングの検査法について詳しくはこちらをご覧ください

検査に対する所見とアプローチ法

以上の結果から左脳の機能低下による左側の筋への下行性調整経路と下行性疼痛抑制経路の機能不全と判断。

左脳よりの下行性調整経路を正常化するために右側アキレス腱部部分に伸縮性のキネシオロジーテープを貼り皮膚の表在感覚を利用し左脳への刺激を入力。

呼吸改善のため左右の胸鎖乳突筋、斜角筋群、大胸筋の筋紡錘に対して64khzの音叉で刺激。
以上の施術に要した時間は5分ほどです。
(検査を含めると20分ほど)

施術後、輻輳反射/対光反射/聴覚路検査/サッケード/パースートは完全ではありませんが改善。

足裏の指のシビレは大脳皮質からの下行性痛覚抑制が低下し痛覚が発火、亢進状態になったためのシビレです。

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