施術例

四辺形間隙症候群 38歳 女性

お悩みの症状

職業は競走馬の厩務員、鞍のベルトを締める時、肩に力が入らず痛みが伴う。

検査

肩甲骨から上腕骨に伸びる小円筋に筋力低下と圧痛点を確認。
小円筋に圧を加えながらベルトを締める動作を行ってもらうと肩の痛みは消失。

アプローチ

検査の結果小円筋の筋組織内に硬結が形成されているため、刺激を与え硬結を解除。
横隔膜、胸郭を調整し呼吸系を改善し筋組織の早期回復を促進。
再度、小円筋の筋力検査を行うと筋力は正常値を示す。
調整の翌日は肩に痛みが多少あったが三日後には痛みは完全に消失。
1週間後の検査でも小円筋に異常は無く痛みの戻りも無かったが、呼吸系の低下があり調整、施術終了。

所見

肩の後方、脇の下の付け根の部分に小円筋、上腕三頭筋、大円筋に囲まれた四辺形間隙と言う隙間を液窩神経が通り抜けます。
液窩神経は肩の筋肉(三角筋)と肩から腕の後の皮膚の感覚を支配しているため、小円筋、上腕三頭筋、大円筋のいずれかの筋肉が収縮を起すと圧迫、絞扼され肩から腕の後に掛けて痛みを発生します。
小円筋は腕の外旋を行う時に使われる筋肉です。鞍のベルトを力を入れて締めるときに女性のや力が無い人などは肘を体につけて締めるため腕は外旋状態になり小円筋が作用します。
この患者さんの場合、その行為を繰り返しているうちに小円筋が収縮を起し液窩神経の末梢部を圧迫したものです。

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