推薦の言葉

《共に学んだ仲間》 山﨑 徹 先生

丸山先生との出会いは、増田ゼミでした。20年以上前の話です。当時は今の様に神経学が流行っていませんでした。施術家仲間から誘われて参加した時、最前列に座っていたのが丸山先生でした。ボディビルが趣味で体を鍛えていたのが印象に残っています。詳しくボディビルのことも教えてもらいました。「あれは観賞用の筋肉で使い物になりません」とのこと。「大会にエントリーしている選手は軽く押すと倒れるぐらいですよ」関係者じゃないと知らない話で面白かったなぁ。

ある時、丸山先生の神経学ゼミが始まる前に会場にお邪魔したことがありました。久々の再会に懐かしくもあり、増田DCから続く神経学ゼミの流れが丸山先生に受け継がれていることを嬉しく思いました。増田神経学ゼミの特色は神経学を学ぶことに、なんら制限をかけていなかったことです。最近では、やれ医療資格がとか、やれ学位がとか、ややこしい制限が多いのですが・・・増田DCは来る者は拒まず、去る者は追わずという方針でされていました。丸山先生も同じように受講制限を作らずに誰に対しても門戸を開いています。

そして神経学の話も少ししました。とはいっても具体的な話ではなく総論としての話でしたが。その中でも印象的だったのが「神経学を使って施術方針を決めて、それにしたがって施術して、自分が思い描いていた結果が出た時が何よりの、神経学の醍醐味です」「決まった!!というこの感じが面白くてねぇ」と満面の笑みで神経学の魅力を語っていました。

継続は力なりとは言いますが、多くの人が挫折する中、勉強を続ける大切さを、身をもって示しているのが丸山先生だと思います。20年以上神経学を修め、まだまだ研鑽を積まれている姿は非常に刺激を受けます。丸山ゼミの受講生にとっても、患者さんにとっても幸せな事だと思います。

ここからは施術家向けです・・・

丸山先生がこんなことも言っていました。

「神経学を学んで、セミナーに行って、色々な物を見て欲しい。神経学を学んだあとは見え方が違ってくるだろうから」と。全く同感です。

そして神経学を学ぶ最大のメリットはなんといっても「惑わされない」ことを手に入れることなのです。補則しますと、世の中にはたくさんの施術技術が氾濫しています。それこそ星の数ほどあります。一つ一つ名前を上げて行けばキリがありません。

神経学は科学です。世界中の科学者、医学者が丹念に実験し、追試をして、おおよそ間違いないだろうという仮説なのです。しかしながら、それは非常に強力なものです。確かに科学は99パーセント仮説の上に成り立っていますが、何億人もの人が共通認識として神経学をとらえていますので、それをベースにしてみれば、あらゆる面で役に立つのです。毎年タケノコのように出てくるテクニックや施術セミナーの真贋を確かめることが出来るのです。ニセモノとホンモノを見分けるには、「観る力」が必要です。

増田DCは、つねづね「ヘボ探偵になってはいけない。名探偵にならなければ」と言っていました。名探偵の条件は、
1. よく観察する事。
2. 客観的事実を積み重ねて、観えていない所を補う事。
3. それらを統合し真犯人にたどり着く事。
でもそれを可能にするのは神経学に裏打ちされた知識の集積なのです。増田イズムを継承したおかげで、セミナーに行っても独自の視点で「観る」ことが出来る為、惑わされることなく勉強を続けることが出来ています。

これから神経学を学ぼうとしている方、また神経学に興味のある方、自分自身のベースになる神経学はいつの時代になっても強いですよ。それが丸山神経学ゼミにはあります。ベースがなければ、どんなに良いセミナーやテクニックを習っても意味は無いのです。

  • 「なぜ治るのか?」
  • 「なぜ治らないのか?」

を徹底的に吟味しなければ、セミナーに行くだけ無駄になるでしょう。行き当たりばったりの施術には再現性がありません。科学のもう一つの魅力は再現性です。あなたも本物の施術家を目指すのであれば、「何が必要で、何がいらない」のかは分かるはずです。この業界でご飯を食べていく事を目指しているのであれば自ずと答えは出ると思います。

隣の芝生は青く見えるというように、魅力的に見えるセミナーもたくさんあります。それに参加すれば飯が食えるようになると思うのも無理はありません。しかしながら、「なぜ治るのか」という理由が落とし込まれていますか?その機序を講師が説明できますか?機序が分からなければ、あやふやな施術でしかないのです。結果、施術にも限界がきて、セミナー通いに明け暮れるようになるのです。

増田DCから聞き及んでいたことを思い出したので、神経学を学ばれる方の参考になればと思い書きます。

神経学の祖であるDrキャーリックが神経学をカイロプラクティックに取り入れるきっかけはBJパーマーだったそうです。彼の著作である「グリーンブック」を読んだキャーリックは上部頸椎のみの施術で、ありとあらゆる疾患がカイロプラクティックで治っていたという事実を発見しました。

どんな症状でも上部頸椎だけで治してしまう特異的な施術法はキャーリックには衝撃的だったようです。そして同時にキャーリックはカイロプラクティックの可能性も信じることになります。なぜ特異的な部分(上部頸椎)の矯正で患者の症状が改善するのか?どうして?その機序は? ここからキャーリックの神経学の探求が始まりました。

神経学をベースにした施術は、他の施術法とは一線を画します。算数に例えていうなら、他の施術術は足し算なのです。症状をみて、あれをして、これをして、これもやってという風にどんどん施術を足していきます。

それに比べて、神経学はやってはいけないことを明確にします。やれることを吟味するために、どんどん引き算していくのです。神経を活性化させるために最小の刺激で最高の効果を出すにはどうやればよいのか?を考えるのです。

ともすれば、患者は症状を抱えて来ますから、あれもこれもやりたくなりますが、いかにやらない選択をするのかが重要になります。

施術の引き算が神経学です。これが神経学を学ぶ上で重要なカギとなります。

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