施術例

耳管狭窄症 45歳 女性

お悩みの症状

左耳の閉塞感。自分の声が大きく響く。口が渇く。
一週間ほど前から耳が詰まった感じして閉塞感があり自分の声が大きく聞こえると言う事で、耳鼻咽喉科で診察を受けたところ耳管狭窄症と診断された。
耳管を開かせるために咽頭の耳管口より空気を通そうとしたが鼻が詰まっていて危険なためできないと言われ、来院された。

検査

音叉を使ったウェーバー検査、リンネ検査は陰性で正常であるため聴覚器及び聴神経の障害での聞こえづらさ閉塞感の問題は排除された。
自律神経系の検査(対光反射、眼底の動静脈の比率等)を行うと交感神経亢進状態。
ブラインドスポット、軟口蓋挙上、小脳検査、血中酸素濃度などの検査結果から、左脳半球皮質の機能低下が推測できる。

施術・アプローチ

左右の大脳半球皮質のバランスを整えるため、右脊髄小脳路を利用し右小脳から左大脳皮質へ刺激を入力。
顎関節に関係する内側翼突筋をリリース。胸腺からの神経反応がありリカバリーアプローチを行い機能を正常化。
横隔膜マニピレーションで外呼吸を改善し、頭蓋仙骨の調整で内呼吸を整えその日の施術を終了。
2日後に耳の閉塞感、難聴と共に口の渇きも改善したとの連絡が入った。

所見

耳の閉塞感は時々経験する症状ですが、ほとんどの場合すぐに元に戻りあまり気になりませんが、長期的に閉塞感が解消されないと精神的にも参ってしまうことがあります。
耳管の開閉は自律神経が大きくかかわっています。
大脳半球の機能低下は交感神経亢進を招くため、交感神経支配の筋肉は緊張をお越します。
耳管を閉鎖する役目のある耳管咽頭筋は交感神経支配を受けているために、緊張をお越し嚥下(物を飲み込んだり、唾を飲んだり)の時に耳管が解放されなくなり閉塞感を招いたものと思われます。
また交感神経が過緊張の状態にあったので唾液が分泌せず口が渇いた状態になっていました。
唾液の分泌は脳幹にある下唾液核が関与していますが下唾液核は副交感神経支配であるため、交感神経が過緊張状態になると唾液が分泌されず口が渇いた状態になります。
大勢の前で何かを発表したり緊張するような事があると口が渇いた経験があると思います。この状態が交感神経過緊張状態です。

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