ふらついて真っすぐ歩けないという患者さんが、ご紹介で来院された。
問診表に『前庭神経炎』と言う記述。
不謹慎では有るが『前庭神経炎』と言う文字を見た途端、気合が入った。
神経学を基本に施術を行っている者にとって好敵手に出会い勝負を挑まれたようなものである。
病院での診断では前庭神経炎は改善したが、その後遺症でのふらつきとの診断。
早速、前庭神経系、半規管、小脳と神経学的検査を進めていく。
眼球運動が関係した前庭神経系、半規管は何の問題もない。
小脳の検査で指鼻検査を行なうと左側で典型的な陽性反応。
タンデムゲート(つぎ足歩行)でも陽性。
結果、左小脳の機能低下である。
早速、左小脳に刺激を入力し活性化。
左の指鼻検査はかなりスムーズになる。
タンデムゲートは安定した状況で歩けるようになった。
この患者さんの場合、うまく喋る事が出来ない、いわゆるロレツが回らない状態になっていて、問診時から小脳の機能低下の症状が現れていた。
発症してから1年近く時間が経過しているので時間は掛かると思われるが、『改善できる』と施術後確信を持った。
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