先日、当院の患者さんで通常の代謝を整える施術のときに、付随する感情を特定する必要があるお子さんがいました。
その感情は『快楽』
快楽はマイナス感情ではないので一瞬「?」となりましたが、痒いときに掻くのときの気持ち良さ、まさに快楽です。
親御さんはとても納得されていました。
というのもご家庭で、お子さんの思い通りにならない時に掻きむしるのが気になっていたとのこと。
アトピー素因を持つ方は感情の揺さぶりで痒み物質が出やすいというのはあると思います。
わが子も、怒られたり何かを指摘されたりしたとき、
気に入らなくてイライラしたとき
気持ちのやり場がないときなど
髪が抜けるほど頭を掻きむしります。
最初は、炎症物質が出て痒くなる、掻くと炎症が広がる
広がる速度が、滝が流れるように凄い速さになるということ
いわゆるアラキドン酸カスケード(炎症の広がり)ではあるのですが
掻けば、痒みが広がるとわかっていてもやめられない
痒みの気持ちよさに負けてしまうのですね。
血が出るまで掻いてもやめられない快楽への依存です
痒くて掻くのは普通のことですが、通常はちょっと掻いて終わります
アトピーのお子さんが四六時中掻いているのは痒みを感じているというのは
確かにあるのですが、掻くと気持ちいいから掻くのです。
ストレス感じた時に痒くなる
それを解消するため掻きむしると気持ち良いし、心が落ち着く
掻く=気持ち良い
となってしまいやめられない
それが、常習化して癖のようになってしまっている
それが「掻き癖」の正体だと思います。
同日、図書館で
「アトピー性皮膚炎、実は依存症だった!」(稲葉葉一著)という本を見つけました。
借りて読んでみたところ、「掻き癖」が原因でアトピーになる。
具体的には「掻き癖は一種の精神的依存症で、ストレスを感じると掻き始めるのがアトピーの原因」という内容でした。
掻き癖は一種の精神的依存症で、ストレスを感じると掻き始めるというのは私もそう思います。
相関関係はありますし、状態を悪化させることはありますが、
原因ではないというのが私の考えです。
掻くことが癖になっている場合、
「掻き癖を治すことが重要」であることは悪化させないためにならその通りですが、
アトピーの原因は掻くことで、
掻かなければ、アトピーが治るというのは、私は違うと思います。
私が考える原因は大きく3つです。
1.アトピーは肌と腸管壁のバリア機能が低い
⇨栄養が不足して正常に保つことができていない。
2.体の外から体内で炎症の原因になる物をとっている
⇨食品も食品以外もあります。
3.細胞膜の質が良くない
⇨摂取している油の質が良くない。
アトピーの肌は掻こうが掻くまいが、
3つの原因で湿疹が出てきます。
炎症が出ているから、かゆいのです。
この1から3を同時に変えることで肌の状態は変わってきます。
考えたらわかることですが、
正常な肌の子は、痒くて掻いても
浸出液が出るほど掻きむしると痛いのでそこまでしません。
アトピー肌だから、
掻く=気持ち良い
⇨掻き癖ということになります。
原因というよりは結果であると思った方がしっくりきませんか?
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