院長のブログ

「精神的に悩むほどの肩こりが消えた」の解説

管理栄養士でアレルギーアドバイザーの鈴木先生が11月22日と12月6日にブログに投稿してくれた施術について神経学的に解説をしたいと思います。
30代女性 症状は以下の通りです。

  • 夜中にトイレ15回
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 人間じゃないザワザワする
  • めまい・耳鳴り
  • 動悸120がいつも
  • 手足冷えがひどい
  • 肩こり
  • ヒステリックボールあった
  • 足が地についていないような気がする
  • ふわふわする
  • 車にのると神経が逆立ったようになって全体がななめに見えて吐き気がする
  • 悪夢しかみない
  • 息できない
  • ひとことふたこと話したら気絶した
  • ずっと頭ぐしゃぐしゃして、私は人間じゃないとおもってた
  • とにかく慢性疲労

さらに詳しい内容については鈴木のり子のブログをご確認ください。


今まで辛い肩こりが解消しなかった一番の問題点は、不必要な強い刺激を長時間何年にもわたって受けていたことです。
何年にもわたり毎週30分から1時間の刺激、いわゆるマッサージを受けていた事。
筋肉は長時間不必要な刺激を受けると防御反応を起こし、その刺激から自身を守ろうとしてさらに収縮します。
それをさらに「もみほぐそう」として強い力で刺激を行うと筋肉はさらなる収縮を起こしてしまいます。

筋肉の硬さ柔らかさは大脳皮質と脳幹という中枢神経からの調整(網様体脊髄路)によってコントロールされています。
中枢からのコントロールを受けた筋肉までの末梢性調整系運動神経(γ運動ニューロン)が筋肉に適切な張り(筋トーン)になるように調整しています。
肩こりは、大脳皮質/脳幹→末梢性調整系運動神経→筋肉の経路のいずれかに問題があるときにおこります。
ほとんどが筋肉をコントロールしている中枢神経(大脳皮質と脳幹)の問題です。
この患者さんの場合も検査の結果、左大脳皮質の機能低下が判明、これにより末梢の筋肉のトーンが亢進し硬く収縮を起こしてしまいました。
その状態で筋肉に強く無差別で不必要な刺激を長時間受け続けると、脳は筋肉が攻撃を受けたと判断し身体を守るための防御反応として筋肉をさらに収縮させてしまします。
これがマッサージによる肩こりの悪循環です。

この患者さんへは右足アキレス腱部に伸縮性テープを張り、皮膚からの表在感覚刺激を利用し左大脳皮質を活性化。
ミトコンドリアでのエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)の産生を促すために呼吸筋を調整しさらに深呼吸を指導。
≫ミトコンドリアについてはHPトップの「60兆個の細胞を支えるエンジン、ミトコンドリアと健康」をご覧ください。

この他には何も行いませんでしたと言うよりも、神経系が異常興奮状態でしたのでこれ以上のことはやってはいけない状態でした。
2回目の来院時には劇的に肩こり腰痛が改善していました。
長時間の強い刺激はつらい状態を引き起こす諸悪の根源です。

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