鈴木のり子のブログ

免疫力は高めるだけではダメ、花粉症もアトピーも免疫のバランスが大切

『免疫力を上げよう』という言葉はよく聞きますね。

免疫力を上げて風邪をひかないように

免疫力を上げて花粉症改善
免疫力を上げる食べ物など

免疫力を上げると良さそうな表現をよく見かけます。

実際には、免疫力は高ければよいわけではないのですが、

『免疫が高い=健康』というイメージが定着しているので、私も使ってしまうことはあります。

しかしながら、真実を知らずに高ければ高いほど良いと思い込んでいるのでは、日頃の行動にも影響が出てきますので、免疫というものについて一緒に考えていきましょう。

免疫というのは、体を守るための働きのことですが、

体の中で自分の細胞であるのか

異物であるのか

それによって病気になるのかなどを区別して

私たちにとって有害なものを排除したり、問題なければ取り入れたりする機能のことです。

この一連の働きですが、実は大きく3つに分かれています。

  • 「守る:病原体を体内に入れない」
  • 「戦う:体内に入った病原体に負けない」
  • 「調節する:症状を長引かせない」

ところがこの免疫の働きをまとめて1つと考えてしまうとわけがわからなくなります。

そして一般的に免疫力と言われているのは2つ目の戦う部分がメインと考えられています。

ここで、思い出していただきたいのですが、

本来身体に害を及ぼさないはずの花粉や食べ物に対して過剰な免疫反応を起こしているのが花粉症やアレルギーです。

また、リウマチなどの自己免疫疾患などは3つ目の調節機能が上手くいっていないためにずっと戦っている状態が続いているのです。
最初の判断を誤った状態から、高い免疫力を発揮して戦い続けている状態です。

当医院で、尿検査で体内の免疫チェックができるものがあるのですが、こちらは30代から70代まで検査結果を比較してみると、健康であっても70代の方の方が高い傾向にあります。
これが何を示しているかと言いうと、70代の方の体内では何か炎症が起きていて、免疫システムが常に作動しているということです。

この例からも、免疫力が高い=健康と言えないことがわかると思います。

【免疫力は上がれば良いってわけではない!3つのバランスが大切】

免疫システムに関する真実を知ることで、皆さんの健康維持にも役立つ内容をお伝えします。

・3つの免疫の役割を知る

・免疫は、上げることではなくバランスが重要

・感染症対策の本質を知る

免疫のシステムの役割は、私たちの体の中に入ることを許可するか、しないかを決めていることです。

何かおかしいことが起きていれば反応して対処することを指しています。

その中には、自分の細胞であっても老化したり、傷付いたりした細胞を除去する機能も含んでいます。

私たちの身体の中でガン細胞は毎日できていますが、実際にガンになっていないのはこの機能のおかげです。

免疫で活躍する細胞や物質は、数え切れないほどの種類が生体内に存在して機能しています。

それらの細胞や物質の機能の一連を「免疫システム」と言っています。

つまり、免疫とは1つの事柄ではなく、非常に複雑に広範囲に作用する生体反応の総称を示すシステムということです。

本当の意味で「免疫力を底上げ」する、バランスをとるために大切な免疫のステップを理解していくために、免疫の主な機能を3つ分けて考えていきます。

  • 「守る:病原体や異物を体内に入れない」
  • 「戦う:体内に入った病原体に負けない」
  • 「調節する:症状を長引かせない」という3つの機能に着目していただくことです。

    免疫が低いのは勿論よくありません。
    すべてが低ければ、病原体に入り込まれ、体内に入った病原体と戦う力が弱く、症状がいつまでたっても回復しない。

これは、最悪です。
最悪の状態に対して、免疫を上げて対処するという考え方は、間違ってはいないのですが、免疫システムというのはそんなに単純なものではありません。

免疫システムは感染症対策だけでなく、花粉症やアトピーなどのアレルギー反応でも同じことが起きていると考えてください。

実は、アレルギー反応というのは、免疫反応の1つです。

免疫の3つの機能「守り」「攻め」「調節」の相互がバランスよく行われ、個々の機能の強さのバランスが取れている状態を「免疫は正常に機能している状態」と言います。

そして、「守り」「攻め」「調節」のすべてが低下してしまっている状態のことを「免疫が低下している状態」と言います。

では、「攻め」だけが突出しているような場合、免疫は高いのでしょうか?

これは免疫力が高いわけではなく、免疫の機能のうち調節が十分に行えていない状態になっているため「バランスが崩れた免疫力の低下した状態」と考えられています。

免疫力が高いのに低いという矛盾している状態です。

これがまさにアレルギー反応や「炎症性サイトカイン」と呼ばれる炎症を促すような物質が過剰分泌され、体内を傷つけるような過度な炎症反応が起きている状態です。

アトピー性皮膚炎や花粉症の状態ですね。

一般的には、免疫力を高めるというと

「抗体をたくさん作る」

「侵入してきた細菌・ウイルスを倒す」

のように攻めの免疫力ばかりが注目されていますが、1つだけ上げるのは免疫力のバランスが悪いのです。

アトピーや花粉症も含めて全ての方にまず必要なのは、

『守りの免疫』です。

守りというのは「ウイルスや病原菌などの異物が体内への侵入を阻止すること」です。

その手段としてはここでは、大きく分けて2つ存在しているとさせていただきます。

「皮膚や粘膜における物理的バリア」⇒粘膜免疫 タイトジャンクション

「防御に関係する生体内で生み出される物質」⇒「IgA抗体」や「カテリジン」

で防御が行われる方法になります。

名前は覚えなくてよいのですが、

病原体や異物が通過できないバリア機能や

粘膜で産生される免疫物質によって病原体が排除されるシステム

があるということです。

腸のタイトジャンクションが開いてしまった状態をリーキーガットと呼びますので、聞いたことがある方もいつかもしれませんね。

リーキーガットを起こしていると本来なら体内に入らないサイズの異物や病原体が入りやすくなってしまい守りが弱くなっています。

2つ目は『攻めの免疫』です。
これは免疫細胞の働きによるもので主なものに以下のような細胞があります。

・体内に侵入した病原体を素早く検知し食べて分解する細胞

・食べた病原体の情報を他の細胞に伝える細胞

・情報を受けて指令を出す細胞

・指令を受けて抗体を作る細胞

・感染した細胞をやっつける細胞

この免疫細胞には大きく分けて役割が2あります。

「自然免疫」と「獲得免疫」になります。

自然免疫は「生まれつきに備わっている免疫システム」です。病原体だけが持っているパターンを認識し、病原体の侵入を素早く検知して、マクロファージ、樹状細胞、好中球が病原体を食べて分解します。

獲得免疫は「後天的に獲得した病原体に特異的な免疫システム」です。一度侵入した病原体の情報を記憶し、再度同じ病原体が侵入したときには初回より素早く、より強力な抗体を大量に産生し、この病原体を排除することができるようになります。獲得免疫が働いているのがアレル源への身体の防御反応やワクチンによって抗体が作られるということです。

最後は、『調節の免疫』についてです。

免疫細胞の働きを過度な攻撃にならないように、自分の細胞が攻撃されたり、過度な炎症物質が産生されないように制御しています。攻撃の免疫に関わるリンパ球の免疫のバランスを取る役割を持っています。

そして、これら3つの機能のバランスを取りながら、それぞれの機能を底上げしていくことが本来の免疫力を高めるということです。

調節の免疫に関係する代表の制御性T細胞(Treg)は、T細胞の一種であり、免疫細胞が過剰に働きすぎるのを、自己免疫疾患やアレルギー反応を防ぐ働きがあります。

そんな調節の免疫がうまくできていない状態で起きてしまうのが「サイトカインストーム」と呼ばれる炎症の暴走した状態です。

サイトカインストームでは、炎症を引き起こしてしまう「炎症性サイトカイン」が過剰に血液中に放出され、んや感染症、アレルギーを症化させる原因とされています。

そのため、攻めの免疫力が高くても、それを調節する免疫が機能していないと逆に症状は悪化してしまいます。

オメガ6系の油の過多(炎症促進)、オメガ3系の油の過小(炎症抑制)の食事は、サイトカインストームを誘発しやすいと考えられています。

また、研究では、腸内細菌や乳酸菌の中にTregの働きに影響を及ぼすものが報告されています。

このように「守り」「攻め」「調節」の3つのバランスが取れていていること大切です。

それぞれの機能の強さが適切であることが「正常免疫」であり、バランスが取りながらそれぞれの機能が向上させることです。

低下してしまった免疫バランスを整えることが「免疫を高める」という意味になります。

腸内環境のバリア機能を高める

ビタミンB群

アミノ酸

免疫細胞の活性化に関わる栄養素

ビタミンD

亜鉛

サイトカインストームを抑制する

オメガ3の脂肪酸

【疫機能を正常に維持させるために意識したい生活習慣】

食生活を整え、バランス良く栄養を補給し腸内細菌バランスを整える

質の良い睡眠を適度に取る

ストレスを上手く解消する

負荷がかかりすぎない適度な運動を行う

体を冷やさずほどよく温める

アレルギー症状を悪化させない為にも、免疫バランスを整えていきましょう。

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