施術例

ひざ痛による歩行困難 男性 33歳

膝痛の悪化による歩行困難

痛みの状態 
・ 歩行時、両膝全体に痛み。
・ 痛みで膝関節の屈曲動作が困難(特に左ひざの痛みは強い)。
・ 30分程度であれば痛みはあるが歩行可能。しかし30分以上の歩行は痛みが増悪し困難。
・ 左右膝関節とも90度までの屈曲は痛み無し。膝関節の屈曲が鋭角になるに連れ痛みは増悪し曲げきることが困難。
・ 大腿部表面、背面。ふくらはぎに圧痛。

その他の症状
・ 内臓の不調
・ 全身の不快感
・ 乗り物酔い
・ パニック障害


音声

検査

筋力検査
・ 大腿四頭筋、ハムストリング筋群、大腿筋膜張筋、縫工筋、薄筋、膝窩筋は筋力低下と共に強度の痛みを伴う。
・ 殿筋群、大腰筋、腸骨筋、梨状筋、下腿三頭筋、前腓骨筋、足底筋、腰方形筋、広背筋、大胸筋、胸鎖乳突筋、斜角筋群などほぼ全身の筋力低下。

神経学的検査
・ 血中酸素濃度 右97% 左96%
・ 対光反射 右内側網膜光刺激 : 左縮瞳低下、不安定。
・ 輻輳検査 左眼球輻輳低下(左目が寄り目になりにくい)
・ 右小脳測定障害(右上下肢での運動時に不安定動作)
・ ウェーバー右伝導音低下
・ 複視検査 正中視ですでに画像が左右に分かれている。左上方、左側方、左下方に複視。右側方は異常なし。

アプローチ

神経学的検査の結果を踏まえ左大脳皮質の機能低下に伴う左半身への下行性調整経路の抑制力低下が大きく関係していると判断。
大脳基底核の低下も観察できたので強い刺激は厳禁と判断。
上記の鑑別に基づき右半身より触覚を利用した極弱刺激を入力。
施術終了後全身の筋力は正常値に近い値まで戻る。
複視は左側方視以外すべて正常に回復。

2回目来院時、前回施術直後は膝の痛みの軽減、運動性の向上を久しぶりに感じたとの事。

エネルギー産生が極端に低下していたためミトコンドリアでのTCAサイクルの機能を正常化させるためにエネルギー代謝の施術も同時に行い身体エネルギーであるATPの産生を高め神経的アプローチの効果を高める。

施術5回ごろより軽い筋力トレーニングを開始。
10回目ごろよりフットサルの練習開始。歩行時間も休日に2時間ほどは可能になる。

所見

17歳の時にサッカーで左ひざ剥離骨折そして手術から始まり、翌年には両足脛骨部の痛み。
25歳の時に両ひざに違和感、それ以降徐々に悪化。
膝靭帯の手術も数回受けられましたが改善は全く無くかえって悪化した感があったということでした。
その間、病院は12~13か所を受診、整体やカイロプラクティックは40個所以上で調整を受けたとのことでした(ご本人談、詳しくは患者さんの声をご覧ください)。
しかし種々の検査(機能的・理学的・神経学的)の結果、膝自体の機能には問題ありませんでした。それでは何が問題なのか?
中枢神経系の機能低下により身体の自律神経系を含めた調整機能系が問題を起こしエネルギー(ATP)の産生が低下、これにより膝を含めた全身の筋力が低下して膝関節に力が入らなくなり痛みを発生。
神経的な問題に端を発し身体機能が低下してから長期に及んだために運動機能だけではなく内蔵機能、自律神経系、メンタル面にまで影響が及んだ状況になっていました。
身体的な機能を回復させるためには神経系と代謝系のバランスを整えなければ意味がありません。
受診された医療機関、整体やカイロプラクティックなどでは身体的な機能だけを重視してしまった結果、患者さんの苦しみの原因を見落としてしまったのだと思います。

集中的な施術は15回で終了し現在は、月に1度メンテナンスを含め施術させていただいています。季節や天気など気圧の変化にまだ影響される状態ではありますが通常生活は問題ありません。

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