花粉症は春のスギ、ヒノキなどが代表とされますが、他にも秋のブタクサやヨモギなど様々な花粉により一年を通して花粉症は見られます。もはや季節病ではなく、通年病になりつつあります。
植物の花粉を原因物質(アレルゲン)としておきるアレルギー疾患とされていますが、花粉は症状を引き起こす引きがね(トリガー)にすぎません。

季節や花粉の種類によって変わる症状

春と秋では症状にも違いがます。
春の花粉は粒子が比較的大きいので、表れる症状は、発作性のくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみ、充血など、秋の花粉は粒子が小さい為、気管に入って咳や喘息のような症状を引き起こす場合もあります。

いずれにせよ、一連のアレルギー症状を引き起こしているのは自律神経系バランスが崩れてしまったことで副交感神経が暴走している状態です。

自律神経系のバランスの崩れが主な要因

自律神経系の交感神経と副交感神経は互いに拮抗した働きをします。 
花粉症に関するもので説明します。

① 腺の分泌

副交感神経に傾くと促進、交感神経に傾くと抑制。
促進だと涙や鼻水がでる。
抑制ではドライアイ、ドライマウス、鼻が乾くなど。

② 肺・気管支

副交感神経に傾くと収縮、交感神経に傾くと拡張。
収縮だと咳やぜんそく。
拡張では過呼吸が見られます。
(ぜんそくの発作時に使用される吸引薬は交感神経を働かせ気管支を拡張する働きがあります)

③ 副交感神経は白血球のリンパ球を増加するため、身体に侵入した異物などを排せつする神経です。

異物排泄機能が過剰になると免疫機能が高まりすぎて(誤作動で)アレルギー症状が出ます。
下記の図をご覧ください。

花粉症のメカニズムの図

このように自律神経系のバランスが崩れ、副交感神経が過剰に働き制御不能になり暴走することで一連の花粉症症状が引き起こされます。

自律神経系は交感神経と副交感神経が適切なバランス関係において身体の調節を行っています。
自律神経系が正常に機能するためにはミトコンドリアで行われる代謝によるエネルギー産生が正常に機能していなくてはなりません。
CFP代謝療法でミトコンドリアの代謝機能を正常にすることで花粉症の辛い症状が改善されていきます。

自律神経系の交感神経と副交感神経は互いに牽制・協調し合って、身体を健康な状態に保ちます。
自律神経系のはたらきである調節能力を 「自然治癒力」、「抵抗力」 などとも言います。

花粉症と辛い症状を引き起こす原因とメカニズムについて改めて整理してみましょう。

花粉症の表面的なメカニズム

一般的な考え方

体内に抗体が作られマスト細胞という細胞に結合します。
その後再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出されることにより鼻水等のアレルギー反応が引き起こされます。

一般的な考え方でのアレルギー反応

花粉やハウスダストなどのたんぱく質を含むアレルゲン(抗原)が鼻や目の粘膜に付着

アレルゲンがマスト細胞の抗体と結合するとヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサン、PAFなどの物質を放出

放出されたヒスタミンなどの物質が鼻や目の神経や血管を刺激して、くしゃみ、鼻水 鼻づまり、目のかゆみ、涙などの花粉症の諸症状が発症

ニューラルヒーリングの考え方

一般的な花粉症のメカニズムが起きる前の原因として、根本的な問題があると考えます。花粉が飛んでいる状況でもすべての人が花粉症になるわけでありません。

ニューラルヒーリングの考えるアレルギー反応のメカニズム

ミトコンドリアで行われる代謝によるエネルギー産生が正常に機能していないと自律神経系が正常に機能しなくなる

自律神経系のバランスが乱れ、副交感神経が暴走

一般的な花粉症の表面的な発症メカニズムへと続く

花粉が抗体となっていない場合でも、風邪による鼻水や咳、クシャミなどの副交感神経症状が
身体に残って花粉症様の症状が続いているうちに花粉を抗体にしてしまうことも多い。

アレルギー性鼻炎のはなし

季節性アレルギー性鼻炎は花粉に反応している場合が多いのですが、通年性アレルギー鼻炎は、季節と関係なく年中鼻炎が続いています。アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)は人によって様々ですが、ハウスダストやダニなどが主な原因とされています。

また、花粉症は風邪と症状がよく似ているため、風邪と間違えることがよくあります。
症状が長引き怪しいなと感じたら、早めの対処を心がけましょう。

花粉症の時期について

地域によって、飛散する花粉の種類や飛散のピーク・時期が異なります。お住まいの地域の花粉の種類や飛散時期を確認してみましょう。

関東での花粉飛散時期
関東での花粉飛散時期
関東での花粉飛散時期

花粉症になる人はどのような人?

花粉症を発症する人は、遺伝的にアレルギー体質であることが主な原因として言われていますが、他にも何か原因はあるのでしょうか?

一般的にあげられるのが食生活や生活習慣の乱れです。
インスタント食品やスナック菓子、スイーツ。ジュースなど吸収しやすい糖質が一度に大量に入ってくると糖代謝がうまく機能しなくなります。
次に自律神経系を乱す睡眠不足や不規則な生活、そしてストレスも原因と言われています。
生活習慣を見直し、規則正しい生活を心がけることで花粉症が楽になるかもしれません。

また、花粉の飛散量が同じでも、排気ガスの多い地域の方が花粉症になる人が多いので排気ガスの影響もあるのでは?と言われています。
排気ガスのなかに含まれる微粒子と一緒に花粉を吸いこんでしまうと、アレルギー反応が出やすくなると言われています。また、アスファルトにも要注意です。アスファルトは落ちた花粉が何度でも風に舞い上がり、空中を飛んでしまうので、花粉を吸い込みやすくなります。都市部に住んでいる人は普段からマスクをするなど特に注意が必要です。

花粉症の症状を感じたら早めの対策を。
外出時には、とにかく花粉に触れないことが大切です。
メガネ、マスク、帽子で花粉に触れないようにする。
ツルツルとした花粉を落としやすい服装を心がけ、玄関に入る前に花粉を払い、うがいや顔を洗う習慣をつけましょう。

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