今は冬でも蚊がいることがありますけど、蚊が元気よくなるのはこれからの季節。
蚊に刺されると痒いですよね。
蚊に刺されて腫れたところを爪で十字に痕をつけると痒みが治まるという話聞いた事ありませんか。
ほとんど都市伝説のような話ですが、私なんかは今も時々やることがあります。
爪でバッテンを付けると痒みは消えるのか・・・・
その答えはYes!
神経学的にご説明しましょう。
と言ってもそんなに難しい事ではないのですが・・・ちょっと偉そうに言ってみました。
痒い!という感覚を中枢に伝えるのは一番細い神経です。
神経の線維には太さに違いがあります。
A線維が一番太くて筋肉の動きや触った感じ、押した感覚などを伝えています。
次に太いのがB線維、これは自律神経の節前線維という神経線維です。
一番細いのがC線維と言って痛みや、シビレ、痒み、くすぐったいなどの感覚を中枢に伝えます。
神経の線維には抑制関係、わかりやすく言えば力関係があるのです。
『太い神経は細い神経を抑制する』という神経の相互関係があります。
痒いところに×を付けるのは触覚と圧覚が刺激されますので太い神経のA線維が働きます。
A線維は、痒みを伝える細い神経のC線維を脊髄の後角というところで抑え込んで痒みを脳に伝えないようにするため、痒みが軽減されます。
これは『ゲートコントロール理論』と言って痛みを軽減させるのにも役立ちます。
痛いところを摩ると痛みが軽減されるのはこのためです。
蚊に刺された時に爪でバッテンもいいのですが、もっと良い方法があります。
蚊に刺されたところを塩で擦ってみてください。あら不思議、痒みが消えます。
塩を塗りこむことで細胞の内側と外側でナトリウムの濃さに差が生じ痒みを伝える神経の興奮を抑えることでかゆみを伝えなくなります。
神経の働きって面白いですね。
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